
ツル先生がちょっと特殊な仕事に誘ってくださったので、お手伝いしました。
そのとき行った百薬の長というお店、ツル先生はえらくお気に召したようです。
ずーっと以前、この近くにお住まいの女性に教えていただき、連れていってもらったお店なのです。
近年はネットの普及で、インターネットを介して人気も高まり、一見さんも入っているようなので、誘ってみました。
そうしたら、ツル先生、「昭和の店だ」「こういう店、好きだ」とお気に入りに。

やきとりがとてもおいしいです。
どれもこれもおいしいのです。
でもどんどんなくなってしまうので、夜遅く行ったらあまり残ってないかも。
この日は翌日に仕事の本番を控えていたので、軽く飲んで帰りました。
――でもたとえ翌日に本番を控えていても、絶対に寄りたかったんですって。

小平市、駅は小川駅、知る人ぞ知る人気店、百薬の長に行きました。
2月の話で、ツル先生にお手伝いさせていただいた都下での仕事の最終日です。
ツル先生「どうしても行きたい」とおっしゃるのですが、開店の16時まで1時間以上ありました。
うろうろしても、どこにも入れるお店はありません。
だって、ツル先生はビールの飲めるお店でないと意味がないのです。
でもそんな早い時間にビールが出てくるお店はそうそうありません。
うろうろしたあげく、ビールも出してくれる喫茶店を見つけて、ようやく入りました。
で、16時に3〜4分遅れてお店に行くと、なんと満席でした。
最後の2席をゲットした一見さんらしい男女を見送り、ショックを隠せないわたしたち。
ツル先生は待つといいます。
お店の前はすぐ道路なので、向かいの駐車場で立ち尽くして待ちました。
お店のマスターが顔を出して、「みんな、今入ったところだから、時間かかりますよ。帰ったほうがいいですよ」と声をかけてくれますが、ツル先生は頑として待つ構えです。

ようやくビールとやきとりにありつきました。
1席空きましたが、1席だけだったのでツル先生は動きませんでした。
すると「すぐに埋まってしまうから、1人だけでも入ったほうがいい」とマスター。
カウンターだけで常連さんたちが多いので、どこかで1席空けば、全員1つずつズレてくれるということもありのようなお店です。(以前、1度詰めてくださったことがあります)
とりあえずツル先生に入っていただき、わたしは待つことにしました。
するとマスターは「今日買ったばかりの椅子です」とビニールに包まれた椅子を出し、通路で良ければと言います。
通路って、通るのもやっとなのです。誰かが通るたびに、店の外まで椅子を持って出なければならないでしょう。
そうしたら、常連さんが気を遣ってくださって、「また来るから」と席を立ってくださいました。
ツル先生は「今日は飲む!」と気合を入れていて、終電まで飲む気のようでした。
そうして飲んでいたら、本当にその常連さんは、またやって来てました。
――この日、日曜だったため、お店の閉店時間が早くて(9時だったかな)、ツル先生は終電までは飲めませんでした。
まあ、わたしはそのほうが有難かったです。
狭いお店で、本当に椅子は丸椅子で、姿勢も大変。その日はスーツだったので気を遣うし。
そんな状態で、16時から21時――5時間も話をしているわけですから、充分です(笑)

ツル先生のリクエストにより撮ったメニュー。
何が書いてあるかより、この古そうな感じがたまらないそうです。


せっかく来たので、焼酎にしてみました。
でも前回の飲み過ぎた反省を活かして、割ることにしました。
「ウーロンハイ」という注文ではありません。
「焼酎とウーロン茶」とお願いします。それぞれに値段があり、もちろん単独でもいいわけです。
すると、グラスに焼酎がなみなみ注がれます。
そしてウーロン茶の小さい缶が出てきます。
それから、空のグラスが出てきます。ここに焼酎とウーロン茶を自分で入れて調整します。
トマトジュースで割りたい人は、トマトジュースを頼めばいいわけです。
このお店、やきとりがとてもおいしかったので、また行きたいのですが、遠いのでなかなか行く機会はないのです。
でも近くても行けるかどうか――という独自の空気のお店ですが、今はなにしろ一見さんもネットを見てやってくる時代なので、以前より入りやすくなっていました。
ごちそうさまでした。
百薬の長
東京都小平市小川西町4-34-3